医学部の一般入試に先駆けて、11月を中心に私立大の推薦入試が始まります!推薦入試の対策は進んでいますか?
私立大学医学部の推薦入試とは!
推薦入試には、いくつかの種類があります。一般推薦、指定校推薦、付属高校からの内部進学、また、厳密には推薦入試ではありませんが、AO(アドミッション・オフィス)もほぼ同じものと考えてよいと思います。
私立大は全部で30校ありますが、このうちで、半数の15校で一般の推薦入試を実施しています。実施大学は次の通りです。
岩手医科大・獨協医科大・埼玉医科大・東京医科大・東京女子医科大・金沢医科大・愛知医科大・藤田保健衛生大・関西医科大・近畿大・兵庫医科大・川崎医科大・久留米大・産業医科大・福岡大
詳しくは、『2016年度用全国医学部最新受験情報』のP14の表をご覧ください。
●おおそその入試日程
出願期間:11月初旬~中旬
試験日:11月中旬~下旬
合格発表:11月中旬~12月上旬
そろそろ出願が始まりますので、推薦入試の受験を考えている人は高校(担任の先生)に、その旨を伝えなければなりません。
●受験資格
現浪:現役~2浪
評定平均:3.7~4.0
受験資格とは、推薦入試に出願できる基準のことで、大学ごとにその基準が決まっています。「現浪」については、多くの大学が、1浪までとしています。「評定平均」も大学により違いますが、藤田保健衛生大や近畿大、川崎医科大のように不問としている大学もあります。
●他大学との併願
一般試験の場合には、他大学との併願は当たり前ですが、推薦入試は併願は許されていません。いわゆる専願制で、合格=入学となります。合格して入学をしなかったら、翌年度からその高校からは合格者を出さないなどの噂もありますので、後輩に迷惑をかける可能性があるため、受験の際は注意しなければなりません。ただし、唯一、近畿大は併願可となっています。近畿大は推薦入試の合格発表が私立大学の中では一番遅い(2016年度は12/16)ために、併願して近畿大と他大学の両方に合格した場合には、近畿大を辞退しなければなりません。
●試験科目
文科省では、推薦入試(AO)については、「学力試験等を免除し、調査書を主な資料として、『面接・小論文等』を活用して判定する」という方針を出しています。推薦入試では、学力については『調査書(評定平均)』で判断しており、ここでは判断できないそれ以外のこと、つまり『面接・小論文』が、何よりも重要だということがわかります。
では、学科試験が無いかというとそうではありません。私立大の場合には、『基礎学力試験』『適性検査』などの名称で試験を行いますが、文科省のいう『学力試験等』、つまりは、一般試験の入試問題とは違って基礎学力を試す内容が出題されます。英語や数学のみで理科が試験科目から外れている場合もあります。
試験科目をまとめると
①面接・小論文試験はとても重要
②学科試験の対策も必要
上記に加えて、推薦試験なので
③志望動機書や調査書も大切
ということになります。
次回も、推薦入試についてお伝えします。