「医学部に合格するために最も大切な戦略とは何か?」(2025.2.11更新のblog)の中で、「早くから志望校を決めている」ことについてお伝えしました。志望校を決めたら、その大学の入試傾向に沿った受験勉強を開始することはとても大切です。しかし、志望校選定が適切に出来ていない場合は、合格の可能性が著しく下がります。
志望校と自身のミスマッチについて
「地元の大学だから」「模試判定で合格の可能性が高いから」「親の出身校だから」などの理由で、志望校を決定する人は多いでしょう。何も情報が無ければ、最初の取っ掛かりとしてはコレでよいかもしれません。しかしながら、その後に何も調べずにその大学を受験する場合、合否に大きく影響を与える可能性があります。一昔前ならば、学科試験が合格レベルに達していると合格できていましたが、今は大学側で入学して欲しい生徒像と受験生のミスマッチを減らすために、面接試験を実施しています。ミスマッチが大きい場合、有利に働くことはありません。特に総合型選抜や学校推薦型選抜、そして一般選抜も含めて地域枠の場合には、特に注意が必要です。
志望校について何を調べればよいのか
アドミッションポリシーは、一番端的に入学者の受け入れ方針を示しています。例えば、東北医科薬科大学は、「本学医学部の使命に共感し、将来、東北地方の地域医療・災害医療に従事して、地域住民の健康を支える使命感に燃えた学生を求めています。」としており、「東北地方」という地域を限定しています。東京科学大学は「世界的規模で働く国際人としての意識を持ち、世界に貢献できる医師・医学研究者を養成する。」としています。産業医科大学は、「産業医として活躍したいという明確な目的意識を持っている。」としています。
アドミッションポリシー以外にも、大学側がどのような人に入学して欲しいのかを知るには、できる限り早い時期に、各大学が定める以下の表の内容などを調べておくことです。多くの大学でこの表の内容は、インターネットで見ることができます。気になることは、書き出しておきましょう。面接試験では、「アドミッションポリシーとあなた自身が最も合致する内容を説明してください」や「本学の建学の精神を言ってください」などの質問を投げかけられる大学もあります。これらは、知っているか否か、理解できているか否かで、事前に準備をすることが可能です。自分の今後の医師としての活動に大きくかかわることになる進学先の大学について、調べておくことは当然のことだと思います。