3月23日現在でメディカルラボが把握している私立大学医学部医学科の入試結果をお伝えします。
私立大学医学部の志願者数は減少 その①(3/23現在)
2018年3月23日時点で志願者数を公表している大学のうちで、それぞれの大学の昨年度志願者数との比較です。一般前期入試は、31大学中、16大学が公表しており、これを集計しています。
[全体動向]
私立大学医学部の志願者数は、ここ10数年は一貫して志願者が増加していました。しかし、2018年度は前年比約95%前後となり昨年を下回りました。
これは、以下の3つのことが主な原因として考えられます。
①「2018年問題」
②「ここ数年、大学卒業見込者の就職率が高い」
③ 昨年まで2年連続で続いた医学部の新設が、2018年度はなかった
①は、少子化の中でここ数年間は18歳人口が横ばいでしたが、いよいよ2018年から減少に転じることと、少子化の中でこれまで上昇していた大学進学率も今後の上昇が望めないことで、大学や受験産業界にとって経営等の変革を迫られることを示します。
その影響が医学部の志願者動向にも、いよいよ出てくる可能性が高くなりました。
②ここ数年間、日本は好景気の状況のもと、多くの企業で人手不足が続いており、大学卒業見込者の内定率が今年度は過去最高を記録するなど非常に高く推移しています。
このような状況下で、何がなんでも最難関の医学部へ行きたいと考える受験生が減ってきているのではないでしょうか。特に憧れだけで医学部を志望していた人達が、医学部合格の難しさを知って、志望を他学部に変えた場合も多いように思えます。
③昨年までの2年間は、2016年度は東北医科薬科大学に、2017年度は国際医療福祉大学に医学部が新設されことも影響して、志願者が増加しましたが、2018年度は医学部の新設がないことも、全体の志願者数に影響しました。
ここで取り上げていない大学で、トピックスなど判明したら、この「医学部受験道」や夏に開催する「医学部入試ガイダンス」や「メルマガ」「医学部受験ラボ」などでお伝えする予定です。