現行の大学入試センター試験は、現在の高1生が受験するのを最後に廃止されます。現在の中学3年生からは『大学入学共通テスト』を受験することとなります。
前回(その1)では、『大学入学共通テスト』が「現高3生にも無関係ではない」ことについてお伝えしました。
今回(その2)では、『大学入学共通テスト』と『大学入試センター試験』の違いをご説明します。
『大学入学共通テスト』は、どんな内容なのか?
大学入試センターのホームページには、現在実施されている『大学入試センター試験』について、その目的は「大学に入学を志願する者の高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定することを主たる目的とするもの。」と記載されています。
では、『大学入学共通テスト』については、文科省のホームページには「大学入学希望者を対象に、高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定し、大学教育を受けるために必要な能力について把握することを目的とする。」と記載されています。
つまり、目的が異なっていることが分かると思います。具体的には次の表をご覧ください。
『大学入試センター試験』は、「知識」や「技能」を中心に評価するものでした。簡単に言うと、暗記力や要求された答えを素早く解答する能力が中心でした。
『大学入学共通テスト』では、「知識」や「技能」に加えて、「思考力」「判断力」「表現力」が評価基準の中心になります。正解が1つとは限らなかったり、一人ひとり違っていたりと単なる暗記だけでは解答できない問題が中心になります。
国語や数学は、記述解答の問題も出題されます。大学入試センターのホームページでは、試作問題を見ることができますが、国語も数学も最近話題の「アクティブラーニング」を意識しているためか、”対話形式”の問題が中心になっています。
アクティブラーニングとは、授業において先生が生徒に一方的に講義を行う形式ではなく、与えられた課題について、生徒達が主体的に協力し合って解決しながら学ぶ学習方法のことです。
今後、日本では少子化が進み、世界はグローバル化やAIの進歩など、これまでになかった社会の変化に直面することになります。そのような変化に対応できる人を育成するための1つとして『大学入学共通テスト』は実施されるのだと思います。
次回は、『大学入学共通テスト』における、「英語」についてお伝えします。
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