前回は、「マッチングによる受験校選定」の私立大学編をお伝えしました。今回は、国公立大学を例にお伝えします。
マッチングによる受験校選定《国公立大学編》
前回のブログで、私立大学医学部の入試問題の特徴は、他学部と比較すると圧倒的に難度の高い問題が出題されることをお伝えしました。
それでは、国公立大学はどうなのか? 2次試験に関しては、京都府立医科大学のような医学部単科大学を除けば、多くの大学では医学部だけ独立した問題を出題する大学は少ないです。
国公立大学は、国からの補助金も多く、その性格上、高校の授業(教科書)内容をしっかりと学習できているかどうかを求められることが多いため、私立大学のように大学ごとに特徴のある問題はあまり出題はされません。
では、「マッチングによる受験校選定」は考えなくてもよいのか?
ところが、下の表の通り「試験科目」や「配点」は、大学ごとに大きく異なります。個別試験に国語があったり、また、理科が課されない大学もあります。一般的に国公立大学の2次試験(個別試験)は、理科よりも英語と数学の配点が高いです。
また、大学ごとにセンター試験合計点と2次試験合計点の得点比率も異なります。例えば下の表で、センター:2次試験の配点比率は、東北大学は250:950、徳島大学は900:400となり、どちらを志望するかで入試対策が変わります。徳島大学を志望する場合には、幾分かはセンター試験に比重を置き、2次試験の理科の対策はやらなくて良いことになります。
では、東北大学のように2次試験の配点比率が高い大学は、「センター試験を軽視して良い」とか、「センター試験で思うように得点できなかったら個別試験で逆転可能か?」といえばそうではありません。センター試験の高得点は必要条件で、それ以上に2次試験が勝負になります。。
国公立大学でのマッチング
国公立大学は、前期試験1大学、後期試験1大学の受験となります。センター試験の受験が終わって、自己採点の結果を見てから最終決定をし、受験校へ出願を行います。
ただし、早くから自分の学力状況を分析し、試験科目・配点比率・出題内容を調べて志望校を決め、何に重点を置いて入試対策を行うかが医学部の合格率を高めることは言うまでもありません。
上記で「高校の授業(教科書)内容をしっかりと学習できているかどうかを求められることが多い」と書きましたが、大学によっては、例えば「英語」は『英作文』が半分の割合を占めたり、「数学」は『数学Ⅲ』からの出題が8割を占めたりと特徴のある大学も多くあります。このような場合には、どこに力を入れるべきかがわかると思います。
1点でも多く得点することが必要とされる医学部入試では、受験校をどこにするかによって合否が大きく左右されます。
もし、医学部受験校の選定で迷っている受験生・保護者がいらっしゃいましたら、メディカルラボの各校舎まで、ぜひご連絡ください。