前回10/6(金)のブログでは、「マッチングによる受験校選定」の私立大学編をお伝えしました。今回は、国公立大学を例にとってお伝えします。
マッチングによる受験校選定《国公立大学編》
前回のブログで、私立大学医学部の入試問題の特徴は、医学部入試ということで、入試問題には、当然、英語や化学、生物は医学・科学に関連した内容も多く見られることと、他学部と比較すると圧倒的に難度の高い問題が出題されることをお伝えしました。
それでは、国公立大学はどうなのか?個別試験(2次試験)に関しては、京都府立医科大学のような医学部単科大学を除けば、多くの大学では医学部だけ独立した入試問題を出題する大学はあまりありません。一部に医学部受験者用の問題を選択させる大学はありますが、英語は文系・理系共通の問題が多いです。
国公立大学は、国からの補助金も多く、その性格上、高校の授業(教科書)内容をしっかりと学習できているかどうかを求められることが多いため、私立大学のように大学ごとに特徴のある問題はあまり出題はされません。
では、「マッチングによる受験校選定」は考えなくてもよいのか?下の表の通り「試験科目」や「配点」は、大学ごとで大きく異なります。個別試験に国語があったり、また、理科が課されない大学もあります。一般的に国公立大学は、理科よりも英語と数学の配点が高い大学が多いです。その配点比率も大学によって違います。一番違うのは、センター試験合計点と個別試験合計点の得点比率です。センター:個別試験は、東北大学は250:950、徳島大学は900:400となり、どちらを志望するかで対策が変わります。徳島大学を志望する場合には、幾分かはセンター試験に比重を置き、個別試験の理科の対策はやらなくて良いことになります。では、東北大学のように個別試験の配点比率が高い大学は、「センター試験を軽視して良い」とか、「センター試験で思うように得点できなかったら個別試験で逆転可能」などと考えがちです。しかし、東北大学を受験する生徒の学力レベルは、徳島大学のそれよりも高く、センター試験と個別試験のボーダーラインを比較しても東北大学が上にあります。
国公立大学でのマッチング
国公立大学は、前期試験1大学、後期試験1大学の受験となります。センター試験の受験が終わって、自己採点の結果を見てから最終決定をし、受験校へ出願を行います。
ただし、早くから自分の学力状況を分析し、試験科目・配点比率・出題内容を調べて志望校を決め、何に重点を置いて対策を行うかで医学部の合格率を高めることは、言うまでもありません。
上記で「高校の授業(教科書)内容をしっかりと学習できているかどうかを求められることが多い」と書きましたが、大学によっては、例えば「英語」は『英作文』は半分の割合を占めたり、「数学」は『数学Ⅲ』からの出題が8割を占めたりと特徴のある大学も多くあります。このような場合には、どこに力を入れるべきかわかると思います。
特に、東京医科歯科大学などの単科系医科大学は、当然、医学部受験生選抜のための入試となり、難しい問題が出題されるために更に注意が必要となります。東京大学も京都大学も理系共通の入試問題が出題されますが、過去問演習は欠かせません。
1点でも多く得点することが必要とされる医学部入試では、受験校をどこにするかによって合否が大きく左右されます。
もし、医学部受験校の選定で迷っている受験生・保護者については、メディカルラボの各校舎まで、ぜひご連絡ください。