前回のブログでは、「マッチングによる受験校選定」の概要をお伝えしました。今回は、イメージしやすいように、具体的に私立大学医学部を例にとってお伝えします。
マッチングによる受験校選定《私立大学編》
医学部のみならず、私立大学の入試問題は、大学独自の傾向や特徴が色濃く出ます。
私立大学医学部の入試問題の特徴は、医学部入試ということで、入試問題には、当然、英語や化学、生物は医学・科学に関連した内容も多く見られることと、他学部と比較すると圧倒的に難度の高い問題が出題されています。
前回は「数学が苦手なA君」を例にとって簡単にお話をしましたが、今回は『英語』の入試科目・問題を中心に考えてみましょう。
下の表をご覧ください。英語が苦手な受験生が、英語の配点比率が高い順天堂大学や東邦大学を受験しても、期待がもてません。そのうえ順天堂大学は難しい英語の問題を出題します。大問として、自由英作文(記述式)も出題されます。東邦大学も医療・科学系中心の英文素材を出すなどの特徴があります。これらの大学は、逆に英語が非常に得意な人が受験すれば有利になります。
東海大学は、昨年まで英語の配点が150点(配点比率43%)もありました。また、理科は1科目選択でよく、科目間の不公平をなくすために標準化(偏差値)して合否を出します。東海大学は、これまで生物が難しいことが多いため、生物が得意な生徒は高い偏差値を出しやすかったようです。つまりは、英語と生物の得意な受験生の合格率が高かったと言えます。2016年度から、英語の配点は100点となりますが、やはり生物が得意な生徒については有利だと言えます。
科目別にできる限り自分の学力状況と大学の入試問題の相性とを考えて、志望校を選定・受験することで、少しでも医学部の合格率を高めることが、「マッチングによる受験校選定」と言う考え方です。
偏差値にとらわれない医学部合格は、マッチングで受験校選定!
マッチングを考える上では、科目ごとの「配点比率」「出題範囲」、過去問の「難易度」「分量」「解答形式」などを分析しなければなりません。下は『2016年度版全国医学部最新受験情報』のP30の一部を抜粋した表です。大学による科目別の出題状況が違うことがわかると思います。
1点でも多く得点することが必要とされる医学部入試では、受験校をどこにするかによって合否が大きく左右されます。
もし、医学部受験校の選定で迷っている受験生・保護者については、メディカルラボの各校舎まで、ぜひご連絡ください。
次回は、国公立大学の「マッチングによる受験校の選定」について説明をします。