前回(その2)では、医学部の「面接試験」で求められることをお伝えしました。今回は、面接試験の中で、面接官から具体的に質問される内容についてまとめてみました。
医学部「面接試験」で質問される内容
前回(その2)で、医学部の面接試験は他学部とは違い、「医学部入学≒医師≒就職」であり、医師の仕事が命にかかわるために、非常に重要視されることを説明しました。
では、どのような内容が質問をされるか?大きく分類すると次の2つになります。
①ある程度の知識(主に医療関連)が必要で、そのうえで自分の考えを述べるもの
②一人ひとりの答が違うもの・正解がないもの
①は、例えば「地域医療」「少子高齢化」「認知症」「安楽死」「臓器移植」「再生医療」など、新聞やテレビのニュースとして取り上げられることが多く、かつ、これから医師になろうと考えている人は関心を持っていいなければならないことです。
これらは、最低限度の内容把握ができたうえで、かつ、与えられたテーマに対して自分自身がどのように考えているかを面接官に伝えることができなければなりません。これは面接試験だけでなく、小論文試験のテーマとしても出題されています。
メディカルラボの面接対策授業や小論文対策授業では、下記のようなテキストを使用します。『医系用語集』は時事通信社と共同で作成しています。2015年度版には「STAP細胞問題」や「新専門医制度」など、最新の用語も取り上げています。一番大切なことは、医系用語の知識ではなく、自分がどのように考えるかを相手に的確に伝えられるかで、メディカルラボの授業では、完全個別授業でこれらの対策を行います。
さて②は「一人ひとりの答が違うもの・正解がないもの」です。
ここで質問されるトップ2は『本学志望の理由』と『医師をめざす理由』です。
これは簡単な質問のように思えますが、実はこの質問に満足な返答ができる受験生が非常に少ないように思えます。この他に『地域医療について』もよく質問されています。
面接試験では、他の受験生よりも面接官を驚かせるような『本学志望の理由』や『医師をめざす理由』を返答できる受験生が高評価を受けることが多いと思います。
次回は、②の「一人ひとりの答が違うもの・正解がないもの」の詳細についてお伝えをします。