2015年8月に東北薬科大学に医学部設置が決定しました。琉球大学医学部以来、実に37年ぶりの医学部新設。
メディカルラボで説明会を実施しました!
東北医科薬科大学の入試は、どのように行われるか?
東北医科薬科大学の医学部新設の話題は昨年、夏頃から話題になっていました。ただし、文科省より設置認可が決定するのが2015年8月末の予定とのことだったので、詳しいことは分りませんでした。
医学部設置が決定された後に、メディカルラに大学担当者をお招きした大学説明会を開催したいために、今年の4/30(木)に、東北薬科大学に設置されている医学部設置事務室を訪問しました。
その甲斐あって、医学部予備校では唯一、メディカルラボにて東北医科薬科大学の医学部説明会の実施が可能となりました。メディカルラボ仙台校に続き、9/27(日)にはメディカルラボ東京お茶の水校で行われた説明会では、参加者140名を超える受験生や保護者の方にご参加いただきました。
当日は、説明会用に大学側で作成された「医学部GuideBook」を配布。これに基づいて、入試部長の遠藤教授に50分間ほどお話しいただき、その後の質疑応答でも様々な質問が参加者から出ました。
説明会の中で、特に強調されていた点につきまして、お伝えいたします。
37年振りの医学部新設には大きな使命がある!
2011年度東日本大震災後の東北の医療を担う人材を育成し、総合医療力を持った医師を東北に根付かせることです。
また、将来、東北医科薬科大学を卒業して、東北地方の医師不足による医療過疎・崩壊、震災で崩壊した地域医療に貢献できる医師や、幅広い臨床能力を持つ総合医療医、地域医療に意欲を持って貢献する医師を求めています。
一番の特徴は『修学資金枠』での募集区分
最大の使命を遂行するために、『修学資金枠』を設けています。募集定員は合計100名でA方式(30名)は3000万円が支給されます。詳しくは、当日に配布された下記「医学部GuideBook」(P22より抜粋)をご覧ください。
『地域枠』ではなく、『修学資金枠』であるため、全国から受験が可能です。ただし、B方式(宮城県以外の東北5県)は、一部の県で制約があるので、注意が必要です。詳しくは、10月に大学より配布の「募集要項」でご確認くださいとのことでした。もちろん面接試験では、これらのことがメインで質問されることになるでしょう。
説明会後に遠藤先生にお時間を取っていただき、改めて私から、学科試験の形式・難易度や面接の形式・時間、理科の試験時間、得点調整、修学資金枠と一般枠の難易度、推薦入試(2017年度以降実施の予定)などの質問に答えていただきました。
これに対する回答は、最終決定でない内容もあるようで、Blogやメディカルラボのホームページ、医学部受験ラボでの公表は控えてくださいとのことでしたので、もし、これらの内容に関して詳しくお知りになりたい方は、最寄りの校舎までお問合せください。
どのくらいの難易度となるのか?
まだ、1回も入学試験が実施されていないため何とも言えませんが、東北地方や関東地方を中心に、多くの志願者を集めると思います。
難易度については、遠藤先生もお話されていましたが、『修学資金枠』に合格するためにはかなりの学力が必要になるのではないかとのことでした。ただし、『一般枠』は、この限りではないだろうとお話しされていました。
私も生徒指導上、どのくらいの難易度となるのか気になっています。全統模試のボーダーライン偏差値(9月発表)を見ると、偏差値67.5となっており、同じランクには、昭和大学や東京医科大学、東邦大学、日本医科大学、近畿大学などがあります。おそらくは、東北地方の国公立大学志願者の多くが模試を受験する際に、併願先として東北医科薬科大学を記入したのではないかと思います。これは『修学資金枠』を利用することで、学費に関しては国公立大学医学部とほぼ変わらないことになることが、大きな理由です。
ですから偏差値67.5という数値には、かなりの妥当性があると思います。
学力に加えて、これから東北の医療を担う強い気持ちを面接官に伝えることができるかが、合格のポイントとなると感じました。