国公立大医学部を志望する場合には、センター試験を受験しなければなりません。先回、お伝えしたとおりセンター試験では得点率85%以上が必要ですが、その際に少し注意をした方がよいことがあります。
センター試験の科目で軽視しがちな教科は
1、国語で平均点を得点した場合どうなるか?
英語や数学、理科については、2次試験でも必要になるため、誰もが最も力をいれて勉強すると思います。ところが、文系科目である国語や地歴公民は軽視しがちです。もちろん、この2教科に多くの勉強時間を割くことはお勧めできません。
センター試験は、多くの大学が5教科7科目(900点満点)を課します。そして、医学部の場合には、少し特殊かもしれませんが、年度による平均点や大学毎の配点比率にかかわらずにセンター試験の得点率は、どの大学も概ね得点率85%以上(900点満点だと765点)でなければ合格は難しくなります。
この中で、「国語」については少し注意が必要です。ここでは傾斜配点は考えないことにします。
2017年度の国語の平均点は106.96点でした。例えば、ある受験生の国語の得点が、平均点とほぼ同じ107点だったとします。この場合は、国語の満点値200点から93点を失ったことになります。
900点満点ですから、国語以外の科目が満点と仮定するとセンター試験の合計点は807点となります。
さて医学部の合格に必要な得点は765点以上なので、国語以外の科目で許される失点は42点(807ー765)となります。これはかなりたいへんなことだと思います。
国語が苦手な医学部志願者は多いかと思いますが、もし平均点しか得点できなかったら国公立大医学部の合格はかなり厳しくなると考えてよいでしょう。
2、センター試験の国語はいつまでに攻略するのか?
センター試験の国語は、現代文100点、古文50点、漢文50点で構成されています。また、センター試験という性格上、基本レベルの学力がとても大切です。しかし、思うように得点できない場合、例えば古文が苦手な人は、最低必要とされる古文単語300語あまりを覚えていないとか、助動詞を理解していないなど、やるべきことをきちんとやっていない人が多いと思います。
センター国語の出題範囲は『国語総合』となっていて、多くの高校では高1生終了時までに履修をするのではないかと思います。
まずは高校の授業を中心に、予習・復習をきちんと行い、苦手分野ができれば直ぐに対処することが大切です。
また、高3生の夏休みくらいまでに、苦手意識をなくさなければなりません。そして、秋以降はセンター試験の過去問で練習をしなければなりません。
高3生の夏以降は、本格的な受験勉強をする時期になります。ここでは、英語・数学・理科などの2次試験で必要とされる教科・科目を中心に勉強することになります。
センター試験の国語で大きな失点をしないようにしなければ、国公立大医学部の合格は難しくなると考えてよいでしょう。
さあ、医学部をめざして頑張りましょう!