大都市圏以外での医師不足と特定診療科の医師不足が深刻な中で、医学部の入学定員が毎年増加していることをご存知ですか。ということは、医学部は毎年入りやすくなっているのでしょうか?
医学部の入学定員の推移
1、2008年から医学部の入学定員は大幅に増加!
地域における医師不足を解消するために2009年度から「緊急医師確保対策」に基づいて毎年、入学定員の増加を実施してきました。
年度:入学定員(増加数)
2017:9,420人(+158)
2016:9,262人(+128)
2010:8,846人(+360)
2009:8,486人(+693)
1960:2,840人
1960年度は、2,840 人だった入学定員が、2017年度は9,420人へと実に3倍以上も定員が増加しています。
2017年度は国際医療福祉大学で、2016年度は東北医科薬科大学で医学部が新設されことが、増員の大きな理由です。
新設を除いて定員増のほとんどが一般試験や推薦入試、AO入試などに「地域枠」の定員として割り当てられています。つまり、将来は地域医療を支える入学者のための定員増で、地域枠の多くには奨学金の給付や貸与が行われます。卒業後は、一定期間を大学や都道府県の指示する医療機関に勤務しなければなりません。
ただし、大学によっては志願者倍率が低くなり、一般入試よりも格段に入りやすくなる大学もあります。
これだけ入学定員が増えていますが、医学部だけは入りやすくなっていません。むしろ難化傾向にあるといってよいでしょう。
定員増はいつまで続くのか?
定員増について国は、2019年度までの期限付きで実施する予定です。医療費の膨張を防ぐために、2020年度以降は定員削減を行う可能性もありますが、はっきりとした国の指針はまだ出ていません。
もし削減することになったらば、これまで以上に医学部は難しくなる可能性があります。ですから、1年でも早く医学部に合格した方がよいでしょう。
さあ、医学部をめざして頑張りましょう!