最近、増加してきたインターネット出願。パソコンやタブレットを利用して、受験大学の願書を作成するものです。しかし、大学によってその対応が違うため戸惑う受験生も多いようです。
ネット出願の基本を知ろう
ネット出願の基本
パソコンやタブレットの普及に伴い、当たり前のようにインターネット出願(以下、ネット出願)を実施する大学が増えてきました。2015年10月現在、メディカルラボで把握できている大学は次の通りです。
国公立大学:広島大、徳島大、香川大、愛媛大、高知大
私立大学:東北医科薬科大、杏林大、順天堂大、帝京大、日本大、東海大、関西医科大、近畿大、久留米大、福岡大
2016年度入試では、私立大学では3分の1の大学でネット出願を行います。これらの中には、従来通りの紙媒体での出願も可能な大学とネット出願しか受け付けない大学もありますので注意が必要です。
例えば、amazonで何か欲しい商品を注文する際、10分も時間があれば注文・決済が完了して、翌日に商品が到着するということが日常となっています。
大学へのネット出願は、これとは大きく異なります。ネットで出願登録するだけですべてが完了するというわけではありません。募集要項や出願書類を大学から取り寄せる代わりに、各大学のネット出願サイトにアクセス、出願手続きの方法を確認したら、案内に沿って「志願者情報」や「支払方法」「受験地」などを入力した後に、必要な書類をダウンロードする必要があります。その後、受験料を銀行やコンビニなどで支払います。大学によっては、ネット出願サイト内でクレジット決済できます。
そして、この後に、出願書類をプリンターで印刷し、必要事項を記入のうえ、調査書や顔写真、健康診断書などの書類とともに大学に郵送することになります。この後の流れは、今までと同じように出願者へ大学から受験票が届くこととなります。
パソコンやプリンターなどの環境が整っていない場合や実際に操作したがうまく出願ができないという場合は、各大学の医学部入試係まで問い合わせると対応してくれる大学もありますが、自分でなんとか努力をしてくださいという大学もあります。不親切なように思えますが、高校や予備校の先生にお願いすることで解決できるのでそれほど問題が起こるとは思いません。
下記は、2016年4月に開校する東北医科薬科大学のインターネット出願に関する案内です。ネット出願のみでの出願受付となります。(東北医科薬科大学「医学部GuideBook」P21から抜粋。)
出願者にとってのメリット
大学側は、願書を印刷して書店販売の手間や受験生へ郵送する仕事が省けます。また、出願者に「志願者情報」をデータ入力してもらうため、今までのように改めて大学側でパソコンにデータ入力する必要がなくなります。大学側にとっては、大きな経費・労力の削減となります。
では、出願者にとってのメリットはというと、手書きの手間がなくなります。複数の大学にネット出願する場合は、ワードなどで雛形を作成していれば、コピー&ペーストで対応できます。また、書き損じで願書をむだにすることがなくなります。また、クレジット決済の場合には、ネット出願の画面内で受験料の支払いができるため、銀行やコンビニに足を運ぶ手間も省けます。
ネット出願については、受験料を減額している大学もあります。
ネット出願はあらゆることを考えると、「地球に優しい!」といえるのではないでしょうか。