私のところには、保護者の方からお子様についての悩みが多く寄せられます。「成績が振るわない」や「勉強をしない」など様々ですが、「将来は医師になって欲しいのだが…」という、最初の段階で悩みを抱えている方も多くいます。
これから何回かに分けて、「いかに医学部へ気持ちを向かわせるか?」について、お答えしようと思います。
いかに医学部へ気持ちを向かわせるか?
このブログをご覧いただいている保護者は、ご自分の子供に医師になって欲しいと考えていると思います。特に開業医の方々は将来の後継者問題があり、開業の際の資金調達の際に親子や3世代ローンを組んでいる場合もあります。
「子供があまり医者になりたいと考えていないようで…」「漫画家になりたいようで…」「1人娘ですが、病院を継いでもらわないと…」など、これまで多くの保護者の悩みを聞いてきました。
医師になるためには、最難関の医学部へ合格しなければなりませんが、その前に子供自身が医師になるという気持ちが必要です。まずはここから変わってもらわなければなりません。「医師になりたい!」という気持ちが強いほど受験勉強にも力が入り、それだけ合格可能性が高まります。
高3生や浪人してから、「医師になりたい!」と思うのでは少し遅いかと思います。よほど成績が良くなければ現役ではもちろん、1浪でも合格は厳しいでしょう。
保護者から子供へ「医学部に行け」「病院を継げ」「医師になれ」と口癖のように言うことは、逆効果になる可能性が高いことは想像できるかと思います。
そこで、保護者として何ができるのかをお伝えします。以下、4つの項目について
①「保護者が医学部受験の知識を持つ」
②「医療・医学に関する情報を日常に取り入れる」
③「オープンキャンパスに参加する」
④「あたたかく見守り、追い込まないこと」
今回は、「保護者が医学部受験の知識を持つ」についてお伝えします。
保護者が医学部受験の知識を持つ
まずは、昔より格段に医学部合格が難しくなっていることを保護者は理解する必要があります。特に私立大学医学部は、どこも偏差値65を超えるほどに難化しています。偏差値65は、早慶の理工系学部の一番難しい学科と同じです。
「国公立がダメなら私立」はほとんど通用しないでしょう。受験システムも変化しており、学力以外にも戦略が必要となります。例えば、受験校選択や受験する大学数、受験日程や試験方式など、とても複雑化しており、これらが大きく合否に影響します。
昔のように一期校・二期校、共通一次の時代とは全てが大きく変わりました。共通一次はセンター試験に変わり、私立大医学部の約半数がセンター試験を利用して受験することができます。また、私立大学の幾つかは6年間の学費が国公立大学に進学するよりも安くなる場合があります。
これらの医学部受験に特化した知識や情報は、受験情報誌や予備校の講演会・ネットから収集できます。メディカルラボが運営する「医学部受験ラボ」も参考にしてください。
メディカルラボでは、年に数回、医学部志願者とその保護者向けの講演会を実施しており、保護者の参加数が大半を占めることもしばしばあるように、医学部受験は保護者も一緒に考えなければならない時代となりました。
親子で受験の話をする機会が訪れた時に、保護者に受験の知識や情報があることは、子供にとっても頼もしいと感じることでしょう。子供に「医学部のことを何も知らないくせに、勉強のことばかり言って!」と思われないようにしなければなりません。
次回は(その2)では、「医療・医学に関する情報を日常に取り入れる」についてお話しいたします。
メディカルラボの夏期講習
「この夏、医学部受験対策を本格的に!」という受験生には、メディカルラボでの完全個別授業がお薦めです。個別授業で、学習したい科目や分野に絞って授業を受講できます。高校の夏期補習や部活動の状況を配慮して、授業スケジュールを作成します。
詳しくは、メディカルラボのホームページをご覧ください。