2017年度国公立大医学部の入試変更点について、入試動向に影響を与えそうな点についてお伝えします。
大阪大学医学部の入試変更点はここに注意!
◆3点ほど大きな変更点があります。
[前期]募集人員
85名→100名
※後期日程は廃止
[第1段階選抜基準]
約3倍→2.6倍
[推薦]
「世界適塾入試」(推薦入試)を新設。
ここがポイント!
大阪大学医学部は、後期試験を廃止しました。後期定員を前期定員にそのまま加えたため、前期定員は100名となりました。
旧帝大で後期試験を実施する大学は、名古屋大学のみとなりました。
第一段階選抜基準が2.6倍となり、出願する際には一段と注意が必要です。これは、東京大学が約4倍、京都大学が約3倍であることを考えると、いかに厳しい基準であるかが分かるかと思います。厳しくした理由の1つとして、後期日程廃止に伴い、前期定員が15名増え、合計100名となったからです。
大阪大学は、国公立大学の中では志願者倍率、受験者倍率ともに、毎年1,2番を争う位に低い大学です。2次試験も難しく、また、受験者を制限することで大学側がしっかりと答案を採点することに注力する表れかもしれません。
「世界適塾入試」として推薦入試を開始します。2016年度より東京大学や京都大学でも推薦入試が開始されました。医師・蘭学者である緒方洪庵が1838年に大阪で開いた蘭学塾が「適塾」で、世界で活躍できる人材を求めるという意味で「世界」が付いて「世界適塾入試」の名前となったのでしょう。
さて幾つかある出願条件の1つに「TOEFL-iBT スコア80点以上の者又は IELTS スコア6.0点以上の者」というのがあります。英検だと準1級レベルに相当するようなので、出願時点で既にハードルが高いかと思います。募集人員は「若干名」とのことなので、合格者数がどのくらいになるかも分かりません。