昔から「夏を制するものは、受験を制す」と言われています。受験生にとって夏休みは、1年のうちで自由に使える時間を一番確保できる期間だと思います。
前回に続き、夏休みの勉強のやり方や、注意すべきことをお伝えします。
高1生・高2生の夏休み、何に注意して勉強をする?
これまで多くの高1・2生を見てきた経験から、現役合格を成し遂げた人達が、何に注意をして夏休みに勉強をしたのか?
①苦手科目・苦手分野の克服
②予想以上に大切な国語の学習
当たり前と言えば、当たり前のことです。昔も今も現役で難関大学へ合格した人達の多くは、同じ行動をしています。
今回(その2)では、「②予想以上に大切な国語の学習」について、少し解説を加えてご説明します。
予想以上に大切な国語の学習
国公立大学志望者や推薦入試で医学部合格を考えている人は、国語の学習も忘れてはなりません。センター試験のみで必要となる人が多いため、高1生のうちに苦手科目になっても気にしない人も多いようです。
センター試験の国語は、評論(50点)、小説(50点)、古文(50点)、漢文(50点)の合計200点満点で構成されています。平均点は、下記の表の通り年度により難易差があります。
2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | |
国語の 平均点 |
101.04 | 98.67 | 119.22 | 129.39 |
仮に国語が苦手な人で、センター試験の国語で100点しか得点できなかったとします。この場合は、国公立大学医学部の合格はかなり難しくなります。
国公立大医学部の志願者は、センター試験を5教科7科目900点満点で受験をしますが、医学部に合格するには、センター試験での得点率は85%以上、つまりは765点ほど必要となります。このうち、国語で100点を失うとすると、900点満点-100=800点となり、国語以外の教科・科目で765点を取るためには、35点の失点しか許されなくなります。これはとても難しいかもしれません。
現代文と古文、漢文の勉強は、それぞれ勉強の方法が違います。これまで理系の受験生を見てきて思うことは、古文は古文単語の暗記や文法の暗記・理解に時間を要します。高3生になってからとか、センター試験直前から勉強しよう考えていても、ほとんどの場合に「時すでに遅し」という場合がが多いです。
センター試験での古文や漢文は、基礎的なレベルを問う問題が多いために、この時期は高校の授業や教科書を理解しておけば十分です。もし、既に苦手科目になっている人は夏休み中に克服をしなければなりません。
現代文が苦手な人も多いかと思います。現代文の力はあらゆる科目を解答する際に必要になります。「英語の和訳はできるけれど、何が言いたいのかわからない」や数学や物理の問題文の題意が把握できず得点を落とす人も多いと思います。
現代文は、私たちが普段使う言葉なので、なんとなく軽視してしまいがちです。苦手意識を持つ人の多くは、高校の授業で予習をやらずに受けている人が多いようです。もし、現代文に苦手意識を持つ人は、この夏が苦手克服のチャンスです。
高1・2生の頃から対策をしておけば、センター試験の問題レベルから考えると、85%以上得点することは十分に可能なことです。
国公立大の2次試験で、国語が必要な大学は、山形大、東京大、名古屋大、京都大の4大学です。これらの大学の受験を考えている人は、さらに記述の解答を含めた国語の対策が必要となります。
私立大学医学部の志望者も、推薦入試の受験を考えている人は、出願の際に大学ごとに設定されている「評定平均」の基準があります。国語も評価の対象となります。
また、言葉遣いや漢字など、私立大学を中心に多くの大学で出題される「小論文」試験でも、現代文の力は必要となります。
現代文、古文、漢文が苦手な人は、この夏に予備校などで基礎レベルからの授業を受講することをお薦めします。
メディカルラボの夏期講習
メディカルラボでは、夏期講習で国語の授業がお薦めです。完全個別授業で、苦手な分野に絞った授業を受講できます。センター試験でのみ国語が必要な場合と、そうでない場合に分けた授業を行うことで、ムダの無い効率的な授業を行えます。詳しくは、
メディカルラボのホームページをご覧ください。