2月14日現在の私立大学の志願者動向から見る、2016年度の医学部入試を考えてみました。
2016年度 私大医学部入試の志願者動向
私立大学医学部の1次試験も、慶應義塾大学を除いて全て終了しました。すでに正規合格が発表されている大学もあります。
私立大学医学部のうちで、約半数の大学が大学ホームページで志願者数を公表しています。私立大学は国公立大学と異なり複数校併願が可能であるため、私立大学の志願者数は医学部の人気を見る指標となります。
■2016年度の志願者数 ( )内は、前年差。
東北医科薬科大学 : 2,463人(新設)
獨協医科大学 : 1,675人(-328人)
杏林大学 : 2,784人(-90人)
慶應義塾大学 : 1,683人(-75人)
昭和大学[Ⅰ期] : 3,962(+156)
日本大学[N方式] : 4,521人(+168)
北里大学 : 2,298人(-329)
聖マリアンナ医科大学 :3648人(+175)
東海大学 : 5398人(+189人)
愛知医科大学 : 2,186人(-23人)
藤田保健衛生大学[前期] : 2,139人(+763人)
近畿大学[前期] : 1,902人(+362)
久留米大学 : 1,929人(-91人)
産業医科大学 : 2,030人(-61人)
福岡大学 : 2,568人(-294人)
※2/14現在公表分のみ
上記の大学の志願者を合計して昨年と比較すると、志願者は3,180人も増加しています。このうち、新設の東北医科薬科大学の志願者数が2,463人ですが、これを差し引いても717人の増加です。
獨協医科大学と北里大学の志願者が昨年と比較して大きく減少したのは、1次試験の日程の変更に伴い、関東にある両大学の試験日が重複したからです。北里大学は、2015年度は単独日程で1次試験が実施されていました。
逆に藤田保健衛生大学は、2015年度には埼玉医科大学、近畿大学、川崎医科大学と重複していましたが、2016年度は単独で試験実施となったことで志願者が前年と比較して763人も増加しました。
しかし、話題は何といっても東北医科薬科大学が新設されたことで、志願者を2,463人も集めたことだと思います。この影響もあり、東北地方での私立大学医学部の人気につながり、岩手医科大学も昨年の志願者数3,344人を上回る志願者を集めたようです。
2/14時点で、全ての大学で志願者数の発表はありませんが、昨年を上回る志願者数を集めそうです。医学部人気は2017年度入試も確実に続きそうです。
全ての大学で志願者数が発表された後に、再度、このブログで2016年度入試の総括を行います。また、6月中旬から8月にかけて、毎年全国各地で実施する「医学部入試合格ガイダンス」で2016年度入試を振り返ります。ガイダンスの詳細は、5月中旬頃にお知らせします。
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