2016年元日。医学部をめざすみなさまは、いかがお過ごしでしょうか?
2週間後にはセンター試験も始まります。試験本番に力を発揮するための参考になりそうなことをお伝えします。
何か1つだけルーティンを決めては?
「ルーティン」という言葉を、近年、これほど耳にする機会はなかったと思います。ラグビー日本代表で一躍時の人となった五郎丸歩選手のあのポーズ。キックする前に行う一連の動作は、初めて見た時、私たちに驚きを与えたと思います。イチロー選手も、バッターボックスに入る前に、毎回同じ独特の動きをしますよね。
「ルーティン」とは、決まった型とも言うべきもので、毎回、同じポーズを取ることで、自分のリズムや自分の時間を確保するための儀式みたいなものです。インタビューで五郎丸選手は、「あのポーズには別に意味はない」と言っていました。自分の体調や試合状況、天候、グランドコンディションが違っていも、あのポーズをすることで、これからキックをするという時に、自分のリズムや時間を確保でき、これにより普段通りにキックを成功させることにつながるというわけです。
さて、元旦の朝、いつも通りに私はメディカルラボ本部へ、自宅から40分ほど歩いて、8時過ぎに到着しました。(名古屋の朝は、雲1つない快晴でした)これは、私の中では「ルーティン」となっており、かなりの悪天候でない限りこの「ルーティン」を行います。出張先でも、30分ほど歩いてから仕事に取りかかります。歩いている時に1日のスケジュールを確認したり、様々なことを考える時間としており、これで始業時間からいつも通りに仕事に集中できる環境を作り出しています。
ところで、試験会場では誰もが緊張をします。いつも勉強をしている環境でないことや、「この試験結果で自分の人生が決まるかもしれない」と思うことで、予想以上のプレッシャーを感じて、実力の半分も発揮できなかったという生徒も多くいました。
入試で気持ちを落ち着かせ、少しでも多くの実力を発揮するために、この「ルーティン」を活用できます。これまで多くの受験生をみてきた中にも、この「ルーティン」を持っていた人がいました。例えば、問題用紙が配られた際に開始の合図が出るまでは目を閉じて腹式呼吸で大きな深呼吸をし、合図とともに問題に取りかかる人、机の上に置く鉛筆や消しゴム、時計の位置を決めている人、試験時間の合間に決まったお菓子を食べる人、同じく試験時間の合間に携帯音楽プレイヤーで大好きな曲や決まった曲を聴く人など、何人かの生徒を思い出します。(いくつかはある程度は「意味のある行動」ですが・・・)
受験生のみなさんで、「ルーティン」がない人は、何か1つだけ「ルーティン」を決めてはいかがでしょうか?なんでもよいと思います。五郎丸選手も言っているように、「別に意味はない」わけですから。今日から勉強する前に、五郎丸ポーズを行い、入試本番でもこっそりとやるなんていうのもありだと思います。何か「ルーティン」を決めたら、勉強を開始する前に、毎回、必ずやってみましょう。
もちろん「ルーティン」が必要のない人もいますので、無理矢理、考える必要はありません。
持ち物チェックリストで余裕を持って試験に臨む
試験会場に到着して、入室する教室を確認しようとして、「受験票」を忘れたことに気づいた場合、心の動揺が大きいでしょう。中には受験を諦めて帰宅する人もいるかもしれません。入試当日に余裕を持って試験に臨めるように、前日までに下記のチェックリストで確認をしておきましょう。
□受験票
□筆記用具(鉛筆のみ許可されている大学もある)
□時計(携帯電話以外)
□財布(新幹線の切符、Suicaなどのカード)
□試験会場までの交通手段・経路・時刻など
□雨具
□防寒具
□ハンカチ・ティッシュ
□常備薬
□志望動機書・願書などのコピー
□参考書・ノートなど
□お弁当・お茶・お菓子
□携帯電話・充電器
など
■宿泊を伴う場合
□飛行機や新幹線の切符
□ホテルの予約控え
□着替え、タオル、洗面用具
など
東京都内が受験会場となっている人は、朝の通勤ラッシュも考えておきましょう。もし、受験で東京を初めて訪れるという人は、できれば前日に試験会場の下見をしておいた方がよいと思います。
センター試験まであと2週間ほどとなりました。翌々日からは愛知医科大学を先頭に、私立大学医学部の試験が始まります。この2週間をいかに大切に使うかも、医学部合格に大きく関係します。
次回からは、私立大学の2次試験(面接・小論文)のポイントを中心にお伝えする予定です。