文部科学省より、2016年度の医学部の入学定員の増員計画が発表されました。
2016年度の医学部増員は128名
各大学の医学部(医学科)から提出された2016年度の医学部入学定員の増員予定。毎年、10月に文科省より発表されています。今後、予算編成や設置審査の状況によって、12月末頃までに決定されます。
下記はそれをまとめたものです。
国公立大学は、筑波大学と長崎大学の2校、私立大学は7校で増員の予定です。これに加えて、東北医科薬科大学は新設予定に伴う増員です。
2010年度(H22)から国の方針により「地域医療の確保」の観点から、次の3点でのみ増員が認められていました。
①地域の医師確保
②研究医養成
③歯学部振替枠
2016年度は、東北医科薬科大学を除くと、「①地域の医療確保」のみでの増員となりました。例えば、筑波大学の8名の定員増は、卒業後の一定期間を茨城県の地域医療に貢献してくれる人に入学を許可するものです。
県別にみると、28名中、茨城県が8名、愛知県が7名、静岡県が6名と、この3県で増員の多くを占めています。
地域枠には、以下のような特徴があります。
①出願の際に出身高校・居住地などの制限がある場合がある。
②奨学金や学費の貸与を行う大学も多くある。
③卒業後、一定期間は大学や都道府県指定の地域や医療機関で医師として活動。
④志願者倍率は、一般入試より地域枠入試の方が低い。
上記③の「卒業後、一定期間」は、多くの大学の場合、卒業後に医学部在籍年数の1.5倍(9年の場合が多い)の年数を、自分の意思と反する医療や地域と関わらねばならない可能性があることを覚悟しなければなりません。
東北医科薬科大学の新設
東北医科薬科大学に関しては、このブログでも過去3回にわたってお伝えしました。入学定員100名中55名は、修学資金枠での募集となります。この修学資金枠は、地域枠ではありませんので全国から受験が可能です。
詳しくは、修学資金枠(その1)、(その2)をご覧ください。