2025年度入試の一般選抜について、私立大学は前期日程を終了しました。これから先は、私立大学は後期日程、国公立大学は前期日程が実施されます。
医学部合格には、他学部よりも高い学力が必要です。やみくもに勉強をしても合格することはできません。大学入試では学習する内容があまりにも多いために、学習したことを事細かに理解することはできません。全てを完璧にやろうとすれば、合格までに何年もかかるでしょう。
私は、以前、メディカルラボや河合塾のスタッフとして、医学部クラスの担任を長年やってきました。医学部を現役で合格する生徒や1年間の浪人生活で合格する生徒をたくさん見てきましたが、そこにはいくつかの共通点がありました。
以下の3つが、現役または1浪で合格した生徒たちの共通点で、これは言い換えれば医学部合格のための「戦略」です。
① 早くから志望大学を決めている
② 学力分析ができている
③ 早期に受験勉強をスタートしている
この3つは、医学部という超難関学部だからこそ必要となる戦略です。3つのうち1つでも欠けると、合格率が下がると考えて良いでしょう。
以下、3つの戦略について1つずつ解説をします。
これまで医学部クラスの担任をしていて分かることは、合格した生徒を見ると高3生になってから志望大学を決定した人は少ないということです。中には、小学校低学年から自分は医師になると決めている人もいます。また、地方の場合は、どうしても地元の大学以外には、目が向かない人もいると思います。それでも、高2生までには、地元大学のオープンキャンパスに足を運ぶなど、積極的に志望大学の情報を集めています。
志望大学を早期に決定することの利点は2つあります。志望大学について様々なことを調べることで、モチベーションがアップします。また、早くから前期日程や推薦入試の入試問題を解いてみることで、今の自分が合格するために必要なことが何なのかを把握できて、入試までのおおよその学習計画を立てることができます。最低でも1年先の学習計画を立てることは、医学部合格率をアップさせるための大きな戦略です。メディカルラボに入校した生徒は、志望校に応じた入試までの年間学習計画表を、メディカルラボスタッフが生徒面談をしながら作成します。
医学部の受験情報については、医学部受験ラボもご活用ください。
成績不振の生徒の特徴は、自分が苦手とする教科・科目が何なのか、どこなのかをきちんと理解できていない場合が多くあります。例えば、一般的に高校3年生で学習することの多い数学Ⅲの微分積分。これが苦手な生徒の場合、高校2年生までに習った、指数対数、三角関数などが理解できていない場合があります。英語であれば、最近の公的授業は長文読解を中心に学習する場合も多く、文法・語法や構文の理解をおろそかにしている場合には、ある程度の成績から成績が伸びない場合が多いです
これまで受験をした全統模試などの全国模試で自己分析しましょう。もし難しいようでしたら、高校の先生やメディカルラボに相談をしてみましょう。また、メディカルラボでは、「学力診断テスト」を無料で受験でき、皆さまの学力分析を行います。
受験勉強は、できる限り早くからスタートさせることが、大きく合格に寄与します。例えば、高校1年生からでも受験勉強はできます。英単語の暗記ならば、適切な単語帳を購入して、高校1年生が終了するまでに大学受験で必要な単語を暗記できます。数学が得意ならば、例えば、参考書を購入して早期に数学ⅢCまで学習することも可能であり、高校の授業を復習代わりにできます。
高校3年生の人で、例えば部活が終了した7月から受験勉強を開始する人もいますが、医学部の現役合格はかなり難しくなります。この場合、部活と並行して遅くとも高校2年生の3月、つまりは高校3年生に進級する直前までには受験勉強を始めなければ、ほぼ現役合格は難しいでしょう。
高校3年生や浪人生の場合には、2025年の現時点で後期日程の受験や合格発表が残っていたとしても、万が一を考えて次年度に向けて受験勉強を中止しないでください。おおよそ多くの場合、「心機一転、気持ちを入れ替える!」と考えて、4月の2周目に開講される予備校の新学期の授業まで何もしない受験生が多くいます。実はこの期間に大きな差がでます。これまで1年間以上も一生懸命頑張ってきたことが、2ケ月以上何もしなければ、恐ろしいまでに抜け落ちてしまいます。また最初からやり直しという事態になりかねません。
メディカルラボでは、4月からの受験勉強を先取りして、今から始めることができます。全ての授業が個別指導だからこそ可能です。
早期に受験勉強をスタートするためには、先に述べたように①志望校を決定して、②学力分析が的確に出来て③早期に受験勉強をスタートしていなければなりません。