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医学部人気に影響を及ぼした女子志願者!

 医学部人気の理由の1つの理由に、女子志願者の増加があります。最近も医学部入試や医師国家試験の合格率で、女子が男子を上回ったとのニュースが流れていました。女子志願者の増加は、医学部の難化にも関係しています。

 

女子はなぜ医学部をめざすのか?

 昭和の頃までは女子が医療関係の仕事に就く場合、薬剤師や看護師を考える割合が多かったと思います。そもそも1995年頃まで、女子は4年生大学よりも短期大学に進学する割合が高かったのです。
 雇用機会均等法や男女共同参画社会などにより、女性の社会進出が進んだことで、医学部へ進学をする女子が増加しました。
  女子が医学部に進むことのメリットは、以下のようなことがあります。
 

 ここに挙げたことは、男子にも当てはまりますが、まだまだ、日本は職業や就職において、男女平等とは言えません。特に地方出身の場合は大きな大きく安定した企業が少ないために、一生涯続けることができる仕事を考える場合は、公務員、学校の先生、そして医師ということになります。

女子の医学部占有率は上昇している

 女子はどのくらい医学部に進学をしているのでしょうか?下の表は、2021年度の医学部医学科の合格者のうちで、女子の比率が高い大学です。(大学公表分のみ)

 この表を見ると、国公立大学は九州地区を中心に西日本の大学が多いです。私立大学の約2/3は関東地方に所在するため、関東の大学に女子が集中します。
 女子の合格率が上昇した理由は、女子志願者数が増えたことと、もう1つは2018年夏に社会問題となった東京医科大学の不正入試を発端に、その年の12月までに文科省は合計10大学に対して不正入試に関する指摘を行いました。これは、医学部入試において、多浪生や女子受験生などを不利に評価するというもので、面接試験や小論文試験などが悪用されました。
 この出来事以降は、文科省や社会の目もあり、大学による不正入試が無くなったことで、女子の合格率が大きく上昇した大学も出てきました。逆に言うと、2018年度までの医学部入試は、現役男子に有利な大学もあったということです。